今回は2024年6月20日から30日の期間限定で開催されている「Strinova」のβテストに参加してみましたので、その感想を書いていきたいと思います。
期間内にテストプレイへの参加申請をすれば大体誰でも遊べるらしいので、興味のある方は是非参加してみてください。
日本語化の方法について
Steamでの商品ページにもある様にインターフェイスと音声が日本語に対応している本作ですが、その日本語インターフェイスへの切り替え方法が少し分かりにくかったので最初に記載しておきます。
まず「Strinova」の言語はゲーム本体のオプションからでは変更できず、ランチャーで変更する仕様となっています。
具体的には、Steamで「Strinova」を起動した際に最初に出てくる以下のランチャー画面の右上の歯車マークをクリックし、
次に出てくる「設定」画面の一番上にある「言語」の部分の右側にある下矢印をクリックし、開いた言語一覧から「日本語」を選択して、下にある「確認」をクリックしてください。
これでインターフェイスを日本語にして遊ぶことが出来ます。
ゲームの概要
それぞれ異なる武器やスキルを持ったキャラクター
本作はプレイ時にキャラクターを1人選ぶ様になっており、これらのキャラクターはそれぞれ使用できるメイン武器、常時発動するパッシブスキル、任意のタイミングで発動できる通常スキルとより強力な性能をしているスペシャルスキルの3つのスキル、初期アーマー値などが設定されている為、それぞれのキャラクターの性能によって出来ることが大きく変わってきます。
メイン武器はアサルトライフル、サブマシンガン、ライトマシンガン、スナイパーライフル、マークスマンライフルなどが用意されており、スキルは直接ダメージを与える攻撃系、敵の視界を塞いだり移動速度を遅くする妨害系、味方のアーマーや体力を回復させたりサポート系の3つが存在します。
一般的なTPSと比べて選ぶキャラクターによって出来ることが大きく異なる為、それぞれのキャラクターの性能や特性を理解して戦うことが重要にゲーム性になっていました。
また、チーム内で同じキャラを1体以上選ぶ事は出来ない為、強いキャラクターのみでチームを固めるといった事は不可能でした。
ポイントを使ってキャラクターの強化
チームデスマッチ以外のルールでは戦闘で得たポイントを使ってキャラクターを強化する事が出来ます。
強化出来る項目は武器、スキル、アーマー、移動速度の4つで、強力な効果を持つ項目である程に要求されるポイントの量も増していきます。
ペーパーマン的な要素
本作ではCtrlキーを押す事でキャラクターがペラペラの紙の様な形になり、敵の攻撃を回避したり壁に絵の様に張り付いて壁伝いに移動できたり空中を紙飛行機のように滑空できる要素がありました。
紙の様な状態になっている最中は攻撃は出来ず、当たり判定を薄くすることで被弾を回避したり、壁伝いに動くことが出来るのを活かして思わぬ所から敵に奇襲を仕掛けたりといった使い方が基本でしたが、過去に同じ様なシステムを採用していた無料FPSの「ペーパーマン」を遊んだことがある人であれば、このペラペラの敵と撃ち合う奇妙な感覚に懐かしさを覚えるかも知れません。
遊べたルール
今回のβテストで遊ぶことが出来たルールは「ランク」「チームデスマッチ」「エスコート」の3つです。
ランク
VALORANTやCounter Strikeの様な所謂爆破ルール、攻撃側と守備側を8ラウンドまで固定して行い、9ラウンド目から攻守を交代し、9点先取するまで勝負が続けられます。
キャラクターの中には攻撃側、または守備側のみで選択可能なキャラが存在し、ラウンドを経る事に与えられるポイントを使って武器やスキルなどを強化することが可能です。
また、このルールでは敵に体力を削りきられても即デスにはならず、Apexの様にダウン状態となって味方に蘇生されるのを待つことが出来ます。
チームデスマッチ
「チームデスマッチ」は3人一組でチームを組み、他の4チームを合わせた合計5チームでどのチームが一番素早く50キルに到達できるかを競うルールでした。
このルールではスペシャルスキルは強力過ぎる為なのか使用できず、パッシブスキルと通常スキルしか使えず、ポイントを使用した武器やスキルなどの強化も限定的なものしか行うことができません。
エスコート
攻守に分かれて車体型のオブジェクトを敵陣の最深部まで移動させるルールで、1ラウンドのみで戦闘は終わり攻守の交代はありません。
このルールではチームデスマッチとは異なりスペシャルスキルやポイントでの武器やスキルなどの強化も可能となっていました。
再リスポン有りのルールですが、リスポンのタイミングは一定時間ごとに決められており、CoDの様に敵に倒されても即リスポンする事は出来ず一定時間待機する必要があります。
遊んでみた感想
撃ち合いは割とシビア
本作では武器の反動が強めかつ、敵を倒すにはアーマーと体力の2つを削りきらなければならない為、ある程度のエイム力が無いと自分では殆どキルが取れない様なゲームである様に感じました。
本作は回復アイテムやスキル等による回復量がそれほど多く無く、一度削られたアーマーや体力は大抵の場合そのままにするしか無いので3回も撃ち合いを行えば上手いプレイヤーであっても倒されてしまう為、CoDやBFなどの自分を回復する手段が豊富な作品の様に強いプレイヤーが延々と大量キルをする様な事はよっぽど実力差がある場合で無ければ起こりませんが、それでもシューティングゲームの初心者にとっては敷居が高い作品である様に思います。
裏を返せば自分の実力がちゃんと反映されるゲーム性になっていると言える為、撃ち合いはシビアではありますがその分奥が深くて面白いと感じました。
二段ジャンプを駆使したジャンプ撃ちや左右に動くレレレ撃ちの様なキャラコンも可能で、ゲームに慣れれば紙状の形態になれる要素も駆使して敵を倒す事が出来て楽しかったです。
武器やスキルの格差でキャラクターのバランス調整が難しそう
前述の通り本作は敵が結構硬めなのですが、一部の武器を使用した場合は敵の体力を一瞬で削り切ったりワンショットキルが可能なので、そうでない武器との間に格差が存在している印象を受けました。
強い武器はアサルトライフル、マークスマンライフル、スナイパーライフルの3つで、これらを装備しているキャラクターは撃ち合いでかなり強い一方、サブマシンガン、ライトマシンガンを持っているキャラクターは性能の違いからあまり活躍出来ていない様に思いました。
特に爆破系ルールの「ランク」では、キャラごとに武器が固定である為に最初のラウンドからワンショットキルが可能なスナイパーライフルを使えるので、よりキャラクターの格差が浮き彫りになっていると感じます。
また、スキルにも武器と似たような格差があり、汎用性のあるスキルと活かせる場面が限定的なスキルが存在します。
本作はまだβテストなので、正式にサービスが開始されるまでにはバランス調整が行われていくと思われますが、キャラクターごとに武器やスキルが異なるという本作に似たゲーム性を持っているOvarwatchも各キャラクターのバランス調整には苦労している印象を受ける為、本作も同じ様にバランス調整には苦労しそうに感じます。
全体的な完成度は高い
現在はまだβテスト中ですが既にマップや基本的なシステムなどは正式サービスでも十分通用するほどに完成されており、キャラクターのモデルのクオリティも他のアニメ風グラフィックの作品と比較しても遜色ないレベルに思えます。
戦闘面に関しても妙な弾抜けやラグなどが発生する様な事も無く、FPSゲームとはまた異なるTPSゲームの撃ち合いの面白さを十分に体験する事が出来ます。
まとめ
本作はカジュアルなアニメ風グラフィックでありながら、中身はしっかりとしたTPSゲームという異色の作品でした。
バランス調整などの課題はある様に思えるものの、多種多様なスキルを使える楽しさや基本的な撃ち合いなどの面白さは十分に感じられる作りになっている為、TPSゲームが好きな方やアニメ風のグラフィックが好きな方にオススメ出来る作品だと思います。
正式サービスが開始される頃にはまたプレイしてみたいですね。
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