ディストピアで生き伸びろ!We Happy Few 批評

皆様はWe Happy Fewというゲームをご存知でしょうか。

私は最近このゲームをクリアしましたので、今回はその批評を書きたいと思います。

内容はネタバレを含むものとなっておりますので、批評の本文は続きに書いております。

まだ未プレイの方でネタバレを見たくない方はご注意ください。

日本語対応について

洋ゲーにしては珍しく、公式で日本語に対応してくれたのですが、初期状態では字幕がオフになっているので、日本語字幕を表示するためにはゲーム内からオプションの設定を開いて字幕をオンにする必要があります。

只、翻訳のレベルがあまり高くなく、字幕が表示されない箇所など虫食いになっている部分もあり、また下の画像のように「疲労」という言葉が誤って「披露」となっていたりと、あまり厳密なチェックはされていないようです。

概要

このゲームは一人称視点の所謂FPSゲームで、操作方法も他の同様のゲームとさして変わった部分はありません。

ゲームの舞台はジョイという向精神薬の服用が義務付けられている社会で、この薬を服用した者は世界がとても陽気に見え、動物がピニャータ(パーティーなどで叩き割る中にお菓子を詰めたくす玉)に見えたり、死体に群がるハエが、カラフルな妖精のように見えたりと、幻覚症状に苛まれます。

このジョイは絶大な幸福感を使用者にもたらし、不幸な記憶すらも消してしまいますが、その副作用として不幸な記憶だけでなくその他多くの記憶が消えてしまったり、高い依存性があったりと、多くの副作用も同時に持っています。

義務に背いてジョイの服用を拒む者はダウナーと呼ばれ、警察組織の捕縛対象となり他の住民から敵意を向けられるなど異端者として扱われます。

また、都市の殆どの住民は、顔の筋肉を笑顔の形にしておく為に、ピエロのような不気味な白いマスクを付けることを義務付けられています。

因みにタイトルになっているWe Happy Fewという言葉は、私達は幸福な少数の人々という意味で、恐らく元ネタはシェイクスピアのヘンリー五世に出てくる「We few, we happy few, we band of brothers.」(数の上では劣る我ら、だが幸せでは勝る我ら、我ら兄弟の一団)という言葉でしょう。

(薬の力によって)都市の外の人々よりも幸せになっている少数の人々、という事でしょうか。

また、このような「薬」という物がゲームの根幹になっている為、オーストラリアでは薬の使用によって事態が好転するような表現方法が健全では無いという理由で、発売禁止の処分を受けているようです。

追記:現在では開発者の方々が異議申し立てを行った事によって、この発売禁止処分は取り消されている様です。

このようなディストピア的な世界が舞台のFPSと言えば、2Kの作った名作「バイオショック」を思い浮かべる人も居ると思います。

実際私も冒頭のシーンや狂った社会の在り方、崩壊した都市の内外などから、バイオショックを連想してしまう事がありました。

その上で、バイオショックと本作「We Happy Few」とを比較してみると、バイオショックはゲームの簡潔さや派手さを意識しているのに対し、We Happy Fewはその逆を行っているように感じます。

We Happy Fewというゲームの特徴

We Happy FewはFPSというゲームでありながら、様々な要素を詰め込んでいます。

例えば敵から隠れて背後から襲って気絶させるステルスゲー的な要素や、食事や睡眠を行わなければステータスに悪影響が出るサバイバル要素などが存在し、戦闘のみをただひたすら行う類の物とは異なる内容となっています。

戦闘面においても少し変わっていて、普通のFPSゲームでお馴染みの弾を撃てる銃が出てこず、戦闘方法は傘や鉄パイプ、時には己の拳などを用いた近接戦が主に行われます。

近接戦ではガードや溜め攻撃など、一通りの事が可能ですが、スタミナという概念が存在するので、連続で攻撃できる回数に限りがあるなど、どちらかというと貧弱な部類の主人公になっています。

戦闘自体は自ら率先して起こそうとはしない限り頻度はあまり高くなく、戦闘を行わなければいけないイベントでも、回避策が用意されていたりする物もあります。

また、オープンワールド方式を採用している為、広大なマップの探索要素もあり、ロッカーや箱等からアイテムを取得し、それを素材として用いることでロックピックや回復薬などのアイテムをクラフトすることが可能です。

これらの事から本作品は普通のFPSゲームと言うより、Bethesda Game Studioの作品であるOblivionやSkyrimに近い作品であると言えるでしょう。

これは、敵との戦闘が直感的かつ派手なバイオショックとは異なる部分です。

悪いと感じた部分

オープンワールドの自由度を相殺してしまうような世界観

ですが、We Happy Fewのこのような特徴がゲームの面白さに直結しているのかと言われれば、残念ながら必ずしもそうは言えないように私は感じます。

上記のように、簡潔さとは真逆の方向に舵を切っているこのゲームは、その点だけで見ればプレイヤーにより自由な選択肢を与える作りになっているように思えますが、実際には世界観をディストピアという設定にした事によって、不自由な点が目立ちます。

ジョイの副作用

都市の中では周囲の目を誤魔化す為にジョイを服用しなければいけない場合があるのですが、このジョイは服用してから一定時間後に離脱症状を発症するようになっています。

この状態だと周囲のNPCは主人公の姿が視界に入っただけで警戒するようになってしまう為、プレイヤーは自由な行動が出来なくなってしまいます。

離脱症状は大体30秒ほどで収まりますが、無用な戦闘や危険を避けるためにはジョイを服用しなければならないゲームデザインである以上、これが何度も繰り返されてしまう事もあり、非常にもどかしい思いをすることになります。

不自由過ぎる都市での行動

都市の中では走る、しゃがむ(隠密行動)、ジャンプする、箱を漁る、などといった行為は全てダウナー的行為とされており、これも捕縛の対象となっています。

街中には常に警察官が徘徊しており、夜の9時以降は外にいるだけでも捕縛の対象となる上、上空を監視ドローンが飛び回るようになるので、見つからずに行動することは非常に難しく、大抵の場合は常に誰かに追いかけられる事になるでしょう。

これによってディストピアというこのゲームの世界観を表現したかったのでしょうが、それが不自由さを生み出す結果になっており、更にその不自由さの度が過ぎて面白さに繋がっているように思えないのが残念な点です。

一応スキルを開放することで、都市でのジャンプや夜間の行動をしても警察に警戒されないようになりますが、できることが増えるのでは無く、できることが過剰に制限され、それらを可能にする為にはスキルポイントを使用しなければいけないというのが、どうも違和感を感じてしまいました。

第一、スキルで無効化出来てしまいますと、世界観が半ば崩壊してしまう事にも繋がります。

実際スキルを開放して、ジャンプや夜間行動が可能になると、武器を出したり突き飛ばしたりといった過度な敵対行動で無ければ、都市を巡回している警察官の前で結構不審な行動をしても、全力でこちらを無視するようになりますので、これはせっかく作ったディストピアという舞台を製作者自ら否定しているようなものではないか?とも思いました。

せめて例えば警察官に変装する、といった感じなら、多少は世界観を壊すこと無く自然な描写になると思うのですが。

また、食事や睡眠などをしなければいけないサバイバル要素もここに加わってくる為、普通にゲームプレイで注意しなければいけない事が多く、ゲームとしてのテンポが悪く感じる事もありました。

とにかく移動が多い

オープンワールド方式に恥じない広大なマップはとても良い点ではあると思いますが、クエストの際にお使いとして、その広大なマップをあちこち走り回らされ、時には平気で1キロ近く離れた場所を目標ポイントに指定されるので、マップの移動時間がとても長いです。

一度も行ったことの無い場所への移動は徒歩で行うのですが、スタミナの概念がある事によって無限にダッシュをする事が出来ず、大した障害もない同じような風景のマップを長距離移動させられるのは苦痛に感じました。

AIの作りこみが甘くバグが多い

世界観の構築に気を使っている部分は感じられるものの、そこでプレイヤーと接するAIにはあまり良い点が見られません。

このゲームの敵は飛び道具を殆ど使用せず、近接武器を持って追い回してくる者が殆どを占めるのですが、追いかけられている際に花畑に隠れると、例え眼の前で隠れられた場合だとしても、何故かこちらを見失う時がある為、撒くことが容易くゲームの緊張感が薄れてしまっています。

これは都市でのイベントを進めている時に特に顕著で、都市にはジョイを服用せずに通過すると警報が鳴る検問用のゲートが設置されているのですが、それをジョイを飲まずに走り抜けて、その後すぐに歩いて一般人を装うと、何故か一部始終を見ていたはずのNPCはこちらを指差すだけで、実際には通報もされなければ、近くにいる警官すらこちらの捜索を諦めてしまう事がある為、都市ではジョイを飲まなければいけないという緊張感を生み出す要素が半ば死んでしまっています。

最初、このようなAIの仕様はゲームが難しくなり過ぎないようにする為に、制作陣がプレイヤーに配慮して、敢えてこのようになっているかもしれないと思っていたのですが、NPCが瞬間移動したり、空中に浮かんでいたり、壁に向かって歩き続けていたりと細かいバグも目立つので、恐らく単純に技術力かテストが足りなかった面もあると思われます。

字幕や音声におけるバグに近い点

ゲーム中では日本語の字幕を表示しているのですが、時折字幕が出てこなかったり、逆に下の画像のように一度に表示される字幕が多過ぎて画面を覆い尽くしてしまう場面などがありました。

一度こうなると、暫く字幕が消えてくれませんので、画面が見えなくて非常にプレイし辛い状態になります。

また、イベントなどでも主人公のセリフが長すぎて、そのシーンが終わった後でも喋り続けるという不自然な描写になることもあれば、唐突に全ての音声が消えてしまう場面もありました。

これらの事から、十分なバグ取りは行われていないと思われますが、特に酷いと思ったのが第一部が終わった時のムービーで何故か日本語字幕が出ない点です。

何度も再起動をして確かめて見ても字幕が出ることがありませんでしたので、これは恐らくバグではなく、最初から字幕が用意されていないのかもしれません。

このムービーは主人公の過去の真実が明かされるシーンなので、このゲームにとって非常に重要な場面なのですが、字幕が全く出ないためにその魅力が十分に伝わって来ず、残念な思いをすることになりました。

単調になりがちな戦闘シーン

出来が良いとは言えないAIですが、戦闘シーンでは特に目立ったバグはありませんでした。

というよりこのゲームの戦闘は非常に単調ですので、バグの入り込む余地が殆ど無いと言った方が良いかもしれません。

どの敵もゆっくりと歩きながらこちらに攻撃、ガード、爆弾やレンガなどを投げてくる、という3種類しか行動パターンが無く、こちらもガードと攻撃のタイミングだけ合わせておけば良いので、戦闘での戦略や戦い方を考える余地は殆どありません。

戦闘で考えなければいけない点は、敵が集団で出現した際に、取り囲まれないように気をつけるという事ぐらいでしょうか。

戦闘はゲームの重要な部分ですので、何らかの特殊能力を使えるようにするなど、もう少しシステムを練って作り込んで欲しかったですね。

普通のFPSのような銃ではなく、近接武器での戦闘が主な本作ならではの戦闘シーンを期待していたのですが、スキルなどで劇的な変化や強化ができる項目もほとんど無く少し残念に思いました。

第二部であるサリー編の完成度の低さ

この作品は3部構成になっており、ディストピアからの脱出を行う人物によって操作キャラクターが変わります。

第二部ではサリーという女性が主人公になるのですが、第一部と同じマップでクエストが進行していく為、第一部にあったような新しい場所へ行くという楽しさが殆ど無く、まるで同じマップを使いまわしているような印象を受けました。

また、このサリーには赤子の娘がおり、上記の様々なこのゲームの面倒な要素に加えて、赤子の世話のイベントが定期的に発生するので、より一層不自由さが増します。

赤子の世話イベントではおむつを変えたり、ミルクを飲ませたりといった事をしなければならないのですが、おむつもミルクもクラフトによって作らなければ行けない為、素材を探してあちこち走り回らなければいけなくなります。

更にメインクエストに置いても、クラフトで様々な物を作らなければいけない内容が多く、中々見つからない素材もあるために、それを探してあちこち走り回らなければいけない部分には結構うんざりしてしまいました。

そしてサリー編の最後では、赤子を連れて都市の外に脱出し、ボートを停めている場所まで無事に逃げなければいけないシーンがあります。

この最終イベントは、赤子を連れているために攻撃も防御も出来ず、そんな状態で警察が彷徨う危険な都市や発狂した住民がいる場所を抜けて、遠く離れた場所にある目的地を目指さなければいけないというかなり緊迫したシーンとして、表現されているのですが、実はこのイベント、ファストトラベルを使用すれば何の障害も無く一瞬で目的地のすぐそばまで移動できる為、正直言って台無しになっています。

これは例として言えば、映画ジュラシックパークのラストシーンで主人公がテレポートを使って、ティラノサウルスにも他の恐竜にも襲われずに一瞬で外に脱出できるようなものです。

せめて家からボート場まで続く地下通路的な物があって、そこを逃げるというイベントにしておけばもうちょっとマシに出来たと思うのですが、折角主人公のセリフやら注意喚起やらで散々盛り上げておいてこれは酷すぎます。

また、第二部にはそれまでの薬が支配したディストピアという科学的な世界観を破壊するような「魔女」という非科学的な存在まで出てくるので、これもあまり評価出来ない部分です。

メインクエストでの分かり辛い場面

このゲームは攻略サイトなどが現在のところ無い為、少し詰まりそうになる部分もありましたので、その点についても記述します。

第一部の「ファラデーの檻」というクエストで、バケツいっぱいのモティレーンを手に入れる、という指示を実行するシーンがあるのですが、このモティレーンを手に入れる際に、立ったままの状態ではアイテムを取得するためのコマンドが画面に表示されません。

画面にコマンドを表示させるためには、何故かしゃがみ状態になる必要があります。

他の地面に落ちているアイテムなどを取得する際には、しゃがみ状態になる必要はない為、恐らくこれはバグだと思われます。

次に、第二部の「疑惑」というクエストで、ジギタラックス解毒薬という物をクラフトしなければいけない場面では、調合材料にハチミツを要求されるのですが、普通に蜂の巣に近づいて取得しようとすると当然のように蜂に刺されてハチミツを取得することが出来ません。

この蜂からの攻撃を防ぐためには、パッド付きスーツという服が必要なのですが、私は服屋がどこにあるのかが分からず、そのようなヒントも無い為にマップを長時間彷徨う事になりました。

ハチミツ自体は蜂の巣から取らなくても、下の画像の場所にあったので何とか無事にクエストを進めることが出来ましたが、この辺りはもう少しどうにかならなかったのでしょうか。

これらはメインクエストで発生する事であり、これに気付かないといつまでもゲームをクリアすることが出来ない為、結構致命的だと思われます。

このようにゲームの進行に際して、少し不親切な点が目立ちますので、具体的なアイテムの位置や動かさなければいけないギミックの場所に対してピンポイントにナビ用のマーカーを表示するなど、プレイヤー側がどこに行って、何をすれば良いのかを明確に示して欲しかったですね。

良いと感じた部分

異端者として扱われるシーンの臨場感

ゲーム内での敵に追いかけられるシーンや、追い詰められるシーンなどの迫力は結構なクオリティの高さで表現されているように思います。

自分が敵から逃げた際に、周囲にいたNPCが次々とこちらに罵声を浴びせながら敵対する様子は、GTAなどとはまた異なるFPSならではの臨場感を持っており、まるで映画のワンシーンのような場面やディストピアらしさを体感することが出来ます。

特に都市で警官や医者に、ジョイを飲んでいないダウナーである事を疑われてジリジリとにじみ寄られたり、後を付けられたりするシーンでは、彼らの笑顔の仮面の強烈さも相まって非常に恐怖を感じる場面に仕上がっています。

AIが上手く働いた時には、という前提がありますが、その時には警官を無視して逃げても、振り返るとこちらをじっと見ており、慌てて角を曲がってまた振り返るとまだじっとこちらを見ているなど、こちらがどんどん追い詰められる感じを上手く出せていてとても怖いです。

これはこのゲームが持つ独特な魅力の一つであると言えるでしょう。

ディストピアという世界観を上手く表現したマップ

マップにおいても、都市の外などでは殆ど同じ風景が続く場所もあり、少し手抜きを感じてしまう部分もあるのですが、都市の街並みや橋、研究所、家と言った部分は、同じようなジャンルであるバイオショックと比べても遜色ないぐらいに作り込まれており、ディストピアがひた隠しにしている崩壊した裏の部分なども中々良い感じに表現されていると思いました。

凝ったストーリー

このゲームは3部作で構成されており、その全てが同じ時間軸で進行している為、例えば第一部の主人公が別の事をやっていたその裏の出来事を、他の第二部や第三部の主人公として体験することができるようになっています。

そして第一部と第三部の物語では、物語の途中で過去の真相が明かされ、それまでとは物事の見方が180度変わってしまうコペルニクス的転回のような出来事があるなど、結構凝ったストーリーになっています。

この真相が明かされるシーンは少し唐突で強引に思える人もいるかとは思いますが、薬の影響によって、自らの過去の記憶が信用出来ない世界という点を良く表現出来ているように思えて私は好印象でした。

また、本当に最初と最後のほんの一部分だけですが、プレイヤーの選択肢によってエンディングが変わるマルチエンディング方式になっています。

まとめ

アクション ☆☆☆

戦闘は非常に単純で、殆どの場合が近接武器による殴りとガードを繰り返すだけになり、戦略性はあまりありません。

敵を倒した時などの爽快感はあまり無く、一部には敵を攻撃してもダメージ判定が上手く計算されていないのか全く動じない事があるなど、バグのような挙動も目立ちます。

火炎瓶などのアイテムを使うことは出来ますが、入手手段が限られていることからあまり多用できず、殆どの戦闘を近接武器の単調な方法に頼る事になるでしょう。

走る、しゃがむ、ジャンプ、などのアクションもスタミナの概念の為に軽快に行うことが出来ず、広大なマップを移動しなければいけない本作ではストレスに感じる時もありました。

ストーリー ☆☆☆☆

FPSゲームと言う枠組みにも関わらず、合間合間に差し込まれるムービーや会話シーンでのキャラクターの表情、ゲーム終盤の畳み掛けるような演出など、非常に表現方法に力を入れているゲームだと思います。

ストーリーは三部構成になっている為ボリュームも多く、ディストピアという異常な空間をたっぷり味わえる出来になっているでしょう。

音楽 ☆☆

単純なBGMだけでなく、ラジオやレコードから流れてくる明るい音楽は、ディストピアの荒廃した世界と対照的で世界観の異常さをより一層引き立たせているのですが、種類が少ないのか、同じ音楽やラジオを何度も聞かされることになり、後半になると少しうんざりしてしまいます。

品質 ☆☆

NPCが宙に浮かぶ、壁に向かって直進し続ける、同じ場所を回り続ける、瞬間移動する、目の前のこちらに反応しない、他のNPCや地面に嵌って身動きが取れなくなる、字幕が出ない時がある、一度に表示される字幕の分量が多すぎて画面を覆い尽くしてしまう、日本語が所々おかしくなっている、クエストマーカーが最新のものではなく以前の目標を指し示す、敵に攻撃が当たらない時がある、とバグが非常に多く、品質の面ではお世辞にも良いとは言えません。

総評点数 55/100点

ディストピアを表現したいという熱意は感じましたがその反面、肝心のシステム面や、ゲームをプレイする際の面白さという部分のクオリティが低いように思いました。

特にバグは特筆に値するほど多く、十分なテストが行われていないか、技術力不足に思われます。

戦闘面では現代のゲームにしてはあまりにも地味で、肝心のストーリーや世界観を活かしきれていません。

色々と問題と思われる点が多い本作ですが、マルチプレイ対戦が主な作品が多い今どきのFPSゲームというジャンルでは、シングルプレイのみでしっかりとしたストーリーを描く本作のようなゲームは貴重であり、こういったゲームを作ろうと思ったその意欲に脱帽します。

エンディングは全て開放や脱出をテーマとしていますので、ストーリーを全てやり終えた後の独特な達成感は他のゲームでは中々出せない物になっているでしょう。

只、ゲーム自体がディストピアという派手な世界観とは逆に地味で単調な物になっている為、他の方のレビューを見る限りでは、最後までプレイする事無く途中でギブアップしてしまう方も多いように思います。

基本的な作品としてのクオリティは確保出来ていると思われるので、出来れば制作陣には本作の悪い点を見直し、今後はもっとより良いゲームを作ってくれる事を願っています。

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